2008年9月23日(火) 天候 晴

 朝は6:00に起床した。今日は16:20桃園空港発の飛行機に搭乗するため、午前中は自由に行動が出来る時間が確保できた。よって、台北市内と郊外に出向くことにした。8:30頃にホテルをチェックアウトして、国立台湾博物館を通り、台湾元両替のため途中新光銀行に立ち寄り、台湾銀行前にたどり着いた。台湾銀行は日本統治時代に西村好時により設計され、1936年に竣工した建物で重厚感がある。続いて近くにある総統府に行き記念撮影をした。台湾総統府の建物は元は日本統治時代の台湾総督府であり、森山松之助により設計され1919年に竣工した。1945年の台北大空襲で内部が焼失したが、戦後台湾に逃れてきた国民党政府により修復され総統府として使用され、現在に至っている。台湾には計3回来ているが、総統府をじっくりと見たのは今回がはじめてであった。

 総統府の近くにあるMRT西面駅から、MRT小南門線に乗車し、さらに中正紀念堂でMRT新店線に乗り換えた。西面から30分ほどで終点の新店駅に到着し、さらにバス(40元)に乗車した。バスは街中から山の中に入っていき、川(南勢渓)沿いを縫うように進ん行き、30分ほど揺られて10:50前に烏来のバス停に到着した。バスを降りて桶優渓に架かる橋を渡ると、温泉街に向かう道の両側に土産物屋・ホテル等が立ち並んでいる。烏来は台北郊外南東28kmほどにあり、台北から1時間ほどであるため気軽に行くことができる温泉街である。「烏来」の名称は原住民族のタイヤル族の言葉で温泉(ウーライ)を意味する。朝から何も食していなかったので、通りにあった「泰雅婆婆美食店」に入った。この店はタイヤル族の民族料理を出す店で、オーナーもタイヤル族の方である。席に座りメニューの中から「竹筒飯」(40元)と「山胡椒生木瓜●湯」(100元)(●は+隹)を注文した。出てきた料理は台湾の一般的な料理と異なりあっさりしていて日本人好みかもしれない。すっかり満足したところで、いよいよ温泉に入るべく店を後にした。

 通りをさらに奥に進み、南勢渓に架かる橋の右手の川沿いに目指す温泉が見えた。川に面したこの温泉は無料の露天風呂である。(水着着用) 川の対岸にはホテルが立ち並び、露天風呂が丸見えである。橋を渡りタイヤル族の像を通り過ぎ、川沿いに降りるとすでに10人くらいの台湾人観光客がすでに入浴していた。(ちなみに温泉入浴前にトロッコ列車に乗ろうとしましたがこのときは運休でした) 先客のおじいさんに挨拶をすると、おじいさんは日本語で着替える場所などを教えてくれた。このおじいさんの世代は日本統治時代に日本語を習っていた世代であろう。シートで覆われただけの掘っ立て小屋で水着に着替え早速入浴した。露天風呂は上の浴槽の湯温が高く、下の浴槽の湯温はぬるめである。川沿いの景色を眺めながら代わる代わる上下の浴槽をはしごした。川のそばには打たせ湯もありすっかり温泉を堪能してしまった。温泉に浸かった後、温泉を利用したサウナに入った。シートで覆った掘っ立て小屋に温泉を流し込み蒸し風呂状態としたものである。源泉をそのまま流しているので小屋の中はかなり熱かった。サウナで汗だくになったところでまた温泉に入り、汗を流してさっぱりした。まったりしているうちに12:20が過ぎていたので、温泉を後にした。

 温泉から上がって来た道を戻り、途中で原住民山猪肉香腸(ソーセージ)(35元)を食し、バス停に到着した。バスの発車時刻を見ると13:00となっていた。少し待っているとバスが到着したので乗車した。バスは定刻どおり13:00に出発した。烏来から台北駅まで最低1時間はかかることを考慮すると、桃園空港に到着するのは15:00くらいになりそうであったので少し不安になってきた。バスは山を下り、遅れも無く何とか30分ほどでMRT新店駅に到着した。新店駅からMRT新店線→MRT淡水線(新店線と淡水線とは連続運行)を経て14:10頃台北駅に到着した。この時点で出発2時間前の空港到着はすでに無理であったので、台北駅の「台湾鉄道文化産業本舗」(台鉄本舗)に立ち寄り、台湾新幹線と太魯閣号の鉄道模型(各90元)を購入した。その後国光客運台北バスターミナル東站に向かい、空港行きバスのチケットを購入し(125元)バスに乗り込んだ。バスは14:25頃に出発した。バスは高速道路をひたすら走り続け、途中少し渋滞気味で心配になってきたが、何とか15:10頃に空港に到着した。

 早速チケットカウンターでチェックインし、出国審査も無事に通過し、何とか飛行機に乗り遅れずにすみそうであった。少し時間が確保できたので、土産として新東陽のパイナップルケーキ(550元)と、ドライフルーツ詰め合わせ(300元)を購入した。免税店を徘徊しているうちに時間が迫ってきたので飛行機に乗り込んだ。飛行機(中華航空CI0150)は定刻どおり16:20に台北を出発した。機内食を食したりして時間を過ごしているうちに、飛行機は定刻どおり20:00頃名古屋は中部国際空港に到着した。すばやく入国審査を通過し、レンタル携帯を返却して名鉄に乗り込み、22:00前に自宅に到着した。

 今回の台湾ツーリングは、期間が短かったため回る場所が限定されたが、それでも夜行と台湾新幹線を利用することにより、丸2日間台湾南部のツーリングを敢行出来た。台湾新幹線が出来たことにより台湾南部の観光がより身近になったことを実感した。台湾は日本から気軽に行くことができるので、また機会があれば台湾ツーリングを敢行したいと思う。【完】

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