2008年8月11日(日) 天候 曇

 朝は5:30過ぎに起床した。昨日は歩き疲れたので熟睡してしまったが、ホーチミンでサウナに入っていたのでさわやかな目覚めであった。しばらくすると列車はニャチャン駅に到着した。予定では5:33着なので、40分程度遅れていた。日本ではないので遅れは気にしないようにした。駅の外は市場のように店が並んでおり、降車する乗客目当てに商売をしていた。商魂たくましいとはこのことであろう。しばらくして列車は次に向け出発した。時刻は6:20を過ぎていた。

 7:00を過ぎたところでワゴンサービスが各コンパートメントにやってきた。粥の販売であった。ちょうど空腹だったので軽く一食と思い購入した。(1万2千ドン) あっさりしていて朝食にはちょうど良かった。その後車内探検などをした。トイレなどは洋式のほか、穴だけが設置されているものもあり、まさに東南アジアに来たという実感が沸いた。しばらくすると粥だけでは空腹になってきたので、食堂車に行くことにした。実はサイゴン駅で列車を記念撮影していたときに先頭車両が食堂車であることを発見し、気になっていた次第であった。私の乗車していた車両は9号車であり、食堂車は1号車であるので、途中3段ベッドの寝台車や座席車などを遠路はるばる通り抜け、ようやく食堂車に到着した。

 食堂車は木造のテーブルと椅子が備え付けられていて、昔の日本の客車を彷彿とさせる雰囲気をかもし出していた。早速席に座り、ホワイトボードに掲示されているメニューを見たが、フォーくらいしか理解できなかったのでフォー(1万5千ドン)を注文した。出てきたフォーは今まで食したものと同様に、米麺の上に肉が乗っかっていた。ベトナムに来てからフォーばかり食していたが、不思議と飽きなかった。食後は自分のコンパートメントに戻り、田園地帯やエビの養殖場などを眺めながら過ごした。列車は9:40過ぎにジエウチ駅に到着した。ホームに出店している商店を見物し、フランスパン(5千ドン)を購入して車内に戻った。列車は9:55頃に出発した。

 列車はひたすら北へ向け走り続けた。ジエウチ駅で購入したフランスパンをサイゴン駅で購入したペットボトルの紅茶と共に食しながらコンパートメントで時間を過ごした。あとはやることがないので、3段ベッド席や座席席など列車内を探検したりして過ごした。そうこうしているうちに昼になったので、また食堂車に出向きジュースを飲みながら車窓からの風景を眺めた。旅行中にこれだけのんびりと過ごすのは久しぶりである。列車は14:50頃にダナンに到着した。ダナン駅で降りて出店を徘徊し、ベトナム風ちまき?(5千ドン)を購入した。ダナンでは多くのバックパッカーが乗車してきた。ダナンはホイアンへの玄関口であるからであろう。15:00過ぎに列車はダナンを出発した。

 列車はカーブを描きながら山に沿ってゆっくりと上り坂を登っていった。速度は非常に遅く人間が走るくらいの速度に感じられた。列車は山を登りながら次第に標高を上げていった。ダナンとフエの間にはハイバン峠という難所があり、列車はハイバン峠を通るにあたって山肌に沿うように走っているわけであった。ダナン湾が眼下に広がる車窓からの景色は大変よく、思わず窓を開けて写真をたくさん撮ってしまった。トンネルを抜けると、列車はゆっくりと標高を下げていった。今度は海に浮かぶ砂州が見えてきた。ランコー村である。砂州の中に鮮やかな建物が並ぶ姿が印象的であった。また、遠くには最近開通した、ハイバン峠を貫通するハイバントンネルにアプローチする高架橋が見受けられた。踏切では列車を撮影しようとするツアー客が見受けられた。列車があまり通らないから珍しいのかもしれない。峠を過ぎてさらに列車は走り続け、目的地のフエに、予定(16:33)より一時間近くの遅れで17:25頃に到着した。

 駅に降り立ち、ホテルの多い新市街に向かう駅前に止まっていたタクシーと交渉した。新市街まで100千ドンまで値下げさせて交渉を成立させて出発した。タクシーは10分ほどで新市街のホテル街に到着した。付近はバックパッカーがたくさん集まっており、フエがベトナム観光の大きな目玉となっていることを物語っていた。早速レロイ通りからチュ・バン・アン通りに入って、近くにあったホテル(NHU PHU ホテル)に入り交渉し、一泊165千ドンで交渉成立した。日本円にすると1000円程度である。部屋もベッドが2つ、シャワー・バスタブもあり、もちろん冷房も完備されていた。ベトナムの宿泊代の安さを実感した。荷物を置き、レンタルサイクル(3万ドン)を借りて街に繰り出した。

 まずはツアー会社(シン・カフェ)に行き、8/15ホーチミン市行きの飛行機のチケット予約を依頼した。飛行機を選択したのは、なるべく長くベトナム中部に滞在したかったからであった。最初はフエからの便を依頼したが、満席とのことなので、フエから一番近いダナンからの便を予約した。フエからのバス代を合わせて140万+6万=146万ドン(手数料込み)であった。帰りの足も確保して一安心したところで空腹でもあったので、フエ名物を食すことにした。思いついたのが、フエ名物の「ブン・ボー・フエ」(フエ名物の米麺)を出す、麺と同じ店名の「ブン・ボー・フエ」に立ち寄り、「ブン・ボー・フエ」(2万ドン)を注文し食した。肉・もやしなどの具もたっぷりでおいしく食した。食後はバイン・ガイ(もち、1個2千ドン)が出てきた。甘くてうまかったので3つも食してしまった。食後はフエ新市街を徘徊し、トゥアンタン・マートで買い物をした。ドリンク(コーラ1缶+オレンジジュース1缶+ペットボトルの紅茶1本=5千+4.6千+7千ドン=1万6.6千ドン)と明日からのツーリングに備えマスク(2.7千ドン)を購入した。1千ドン以下はおつりとしてはもらえなかった。買い物のあとホテルに戻り、部屋の冷蔵庫にドリンクを冷やして、明日からのツーリングに備えてシャワーを浴びて23:00頃に就寝した。

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