2012年4月28日(土) 天候 晴

 今朝は6:00頃に起床した。まずは朝食前に軽く食するものを購入するため、テルミニ駅に向かった。ホテルが駅に近いのは、非常に便利であった。コンビニでサンドイッチ(2.5ユーロ)を購入し、歩きながらサンドイッチを食してホテルに戻った。その後、出発の準備をしてロビーに降り、1Fのカフェで朝食を食し、ホテルをチェックアウトした。時刻は8時30分を過ぎていた。

 テルミニ駅から地下鉄B線に乗り、ガルバテッラ駅Garbatellaに降りた。(1ユーロ) 8:55であった。ここから15分ほど歩いて、今回のレンタルショップに到着した。レンタルショップは地下駐車場のスロープの下にあり少し分かりにくかった。事務所の中に入り、所定の書類に必要事項を記入した。バイクはBMW F650GSである。私にとってはじめての欧州車であった。パニアケースに荷物を入れ替え、出発した。

 ショップから環状線→A1に乗り、南下した。しばらく走り続けたが、バイクが急に止まってしまった。ガス欠であった。出発してからガソリンスタンドが無かったので心配ではあったが、スタンドに遭遇することが無かったので、どうすることも出来なかった。FrosinoneのICから1km程度手前であった。幸いに下り坂だったので、惰性でICオフランプまで走った。ランプは下り坂のあと上り坂があり少し苦労したが、ようやく料金所を抜けた。料金はクレジットカードで払うことが出来た。(ローマ南RomaSadから68km走行で4.4ユーロ) なお、イタリアの高速道路はANAS(Azienda Nazionale Autonoma delle Strade 国営道路公団 現在は株式会社化)を主体として、ANASと他の会社によりコンセッション方式で管理されている有料区間道路と、ANAS直轄管理の無料区間道路とがある。私が走っているA1は、ANASとアウトストラーデ社Autostrade SpAとのコンセッション契約により、アウトストラーデ社が管理している。

料金所からバイクを押すと、少し先にガソリンスタンドが見えたのですかさず入った。ガソリンを入れてようやく落ち着いた。価格は95で1リッター当たり約1.9ユーロ(概略換算で約190円)と、日本と比べても高い。暑い中バイクを押し続け脱水状態になりかけていたので、水を2本購入し(0.9ユーロ×2)一気に飲み干した。

 体調も回復したので、再びツーリングを再会した。A1に再び乗り南下した。14:10過ぎにナポリ北NaporiNord料金所に到着し、さらに20kmほど走行し、A1からA3に乗り換えた。引き続き走り続け、料金はFrosinoneから142km走行して10.8ユーロだった。ICからしばらく走り、ポンペイ遺跡付近に到着した。

 周りに駐輪場らしきものが見当たらなかったので、近くにあったカルフールの駐車場にバイクを停め、徒歩で入り口に向かった。15:10頃にスタビア門までたどり着くと、行列が出来ていた。犬も暑さでへばっている中、15分ほど並びようやくチケットを購入し(11ユーロ)、早速中に入った。

 ポンペイはローマ帝国のいち都市であったが、紀元79年のヴェスヴィオ火山の噴火時に発生した火砕流により埋もれ、18世紀にようやく再発見された。1997年には世界遺産にも登録されている。詳しい説明は割愛するが、主だった見所を重点的に制覇するように見て周った。強い日差しが照りつける中であったので、すっかり汗だくになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特にヴィーナスの家のフレスコ画・鎖に繋がれた犬のモザイク画・秘儀荘のフレスコ画や、大劇場・円形闘技場等の施設、酒屋・大浴場などの店舗、店舗の壁に書かれた落書きなどが良い状態で保存されていた。昔から一度は来てみたかった遺跡なので感慨ひとしおだった。中でも印象的だったのは、火砕流発生時に逃げ遅れた人々の体が、火山灰の中で朽ち果て発生した空洞に、石膏を流すことによって当時の姿が再現されたものであった。もだえる姿やひざを抱え込む姿がその当時の人々の苦しみを伝えていた。汗だくになりながらも十分に遺跡を周り、18:30過ぎにカルフールの駐車場に戻り、ポンペイを後にした。

 ポンペイからナポリはPorticiのICまでは2.0ユーロだった。PorticiのICで降りたのは、港に直行するためであった。港へは19:10頃に到着し、フェリーのチケットオフィス(SNAV社)に駆け込んだ。急いだのは、これから20:00発の、シチリア島はパレルモへ渡るフェリーに乗船するためであった。一通り必要と思われる書類(パスポート・車検証)と共に窓口に行きキャビン(4人部屋の寝台)の空きを確認すると、以外にあっさりと空きがあったのですかさず購入した。(大人1名(4人部屋の寝台)+バイク(650cc)+税=122.82ユーロ) 少ない日程で多くの都市をバイクで巡るにあたっては、夜行フェリーは大変有難い。また、フェリーには寝台と椅子席が選べるが、フェリーで一晩過ごすにはやはり横になるほうが疲れが取れるので、料金が高くても寝台にした次第であった。(日本のフェリーは桝席で雑魚寝ができるが、ヨーロッパのフェリーは雑魚寝用の桝席が無いので、寝台を選んだ。)

 チケットも無事購入できたので、フェリーに向けバイクを走らせた。途中マリッティマ駅    Marittima(列車は通っていない)に立ち寄り記念撮影をし、フェリーのそばに来たが、時刻は19:35だったので、フェリーの前でバイクと共に記念撮影をして、ようやく乗り込んだ。

 

 

 

 

フロントに行き部屋番号を聞くと、しばらくして部屋番号が記入されたカードキーを渡された。指定の部屋に入り荷物を置いてようやく寛ぐことができた。部屋は4人部屋だが、出港間近になっても他の客は入ってこなかった。どうやら私一人のシングルユースになったようだ。これはラッキーであった。部屋もそこら辺の中級ホテルより立派に見えた。

 早速シャワーを浴びすっきりしたところで、夕食を食すためレストランに入った。席に座り、ピザ+水(12+2.5=14.5ユーロ)を注文した。出てきたピザは、「Pizza Snav」という名で、このフェリー会社のオリジナルメニューらしい。それにつられて注文した次第であった。出てきたピザはマッシュルームとツナなどが載っていた。空腹と言うこともあったかもしれないが、本場イタリアのピザをおいしく食した。

 

 

 

 

 

 

腹も満たされたので、船内探索をすることにした。このフェリー(SNAV TOSCANA)は9階建であり、ひと夜間の航路に就航するフェリーにしては大変大きく感じた。日本では考えられないものであった。中もレストランをはじめ、バーやディスコなどがあり、夜遅くまで賑わっていた。外に出て、いつもの儀式としてファンネルの前で記念撮影をしたが、さすがに夜は寒かった。しばらく徘徊した後、23:00過ぎには就寝した。

【走行距離:266.0km】

 

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