2012年5月1日(火) 天候 晴のち曇のち雨

 今朝は6:30頃に起床した。外を見るとベスビオ山から朝日が昇っていた。デッキに出て朝日を眺めていると、10階建て以上はある豪華客船がマリッティマ駅横の岸壁に接岸しようとしていた。豪華客船を眺めていると、7:10過ぎに下船案内の放送が流されたので、急いでバイクのところへ向かい、下船した。私が乗船したフェリーと豪華客船(Norwegian Epic)の前で記念撮影をして、港を後にした。時刻は7:25分になろうとしていた。

 この日は、19:15ナポリ発カリアリ(サルデーニャ島)行きのフェリーに乗るため、ナポリ近郊を巡る予定であった。

 

A1を北上し、途中のSAで給油をしてSA内を冷やかした。イタリアのSAは普通にワインを販売していた。良いとは思わないが、酒に対する考え方が日本とは発想が異なるのだろう。また、SAに入っているレストランは「AUTOGRILL」であった。これはイタリアでよく見かける大手レストランチェーン店である。再び走り出し、カゼルタ北Caserta NordのICで降りた。(Napoli-Portから33kmで1.8ユーロ) ICからカゼルタ市街地へ向かい、駅前にて現在地を確認した。駅前周辺で駐車場を探し、迷いながらもSS7ヴィットリオ・ヴェネト通りViale Vittorio Veneto通りの地下トンネル手前の駐車場にバイクの団体が入っていくのを見つけたので後を追って入り、バイクを停めて(2ユーロ)、駐車場から歩いて3分ほどで目的地に到着した。時刻は9:20になろうとしていた。

 

 今回の目的は、カゼルタの宮殿を見学するためであった。カゼルタの宮殿は、18世紀にブルボン家のナポリ王カルロ7世とその息子のフェルナンド4世により建設された。「カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィッテッリの水道橋とサン・レウチョの邸宅群 18th-Century Royal Palace at Caserta with the Park, the Aqueduct of Vanvitelli, and the San Leucio resort」として1997年に世界遺産にも登録されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

受付にてチケットを購入し(1ユーロ)、早速庭園に向かった。今日は5/1のメーデーのためなのかは分からなかったが、特別価格らしい。この庭園はベルサイユ宮殿を参考に造成されたという。宮殿を抜けると、庭園が延々と続いていた。延長は3kmにも及ぶと言う。照りつける日差しの中、荷物も抱えていたので休憩を入れながら黙々と歩き続け、40分ほど歩いた10:25頃に終着点の洞窟の大滝Grande Cascateに到着した。到着の記念撮影を撮り休憩した。はるか後方には出発した宮殿が小さく見えた。思えば遠くに来たもんだ。この滝の水ははるか40km先からわざわざ引いてきたものだという。しばらく休憩してから10:35頃に来た道を引き返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

往路は滝に早くたどり着くことだけを考えていたので、復路は噴水などをじっくり見ながら戻ることにした。見事な彫刻はさながら野外美術館であった。11:20頃に宮殿まで戻ってきた。しばらく宮殿内で記念撮影をしてから宮殿を後にした。時刻は11:40過ぎであった。

 カゼルタ北ICからA1→A30→A3を経由し、Vietri sul MareのICで高速道路を降りた。(33kmで3.8ユーロ) ここからSS163を海沿いに走り続けた。イタリアではメーデーの5/1は休日のため、道は渋滞が発生していた。また、海岸沿いの断崖を縫うように道が走っているため、思いのほか所要時間を要した。それでもバイクなので車よりは早く進めたと思う。バイクにして良かったと改めて思った。走り続けて14:00前に目的地のアマルフィAmalfiに到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 アマルフィはアマルフィ海岸の中心地で、9世紀から12世紀までは強大な海洋都市国家であった。アマルフィ海岸は1997年に世界遺産に登録されている。アマルフィが見渡せるところにバイクを停め、中心部に向け歩き出した。中心部のドゥオーモ周辺は大変な賑わいであった。更に奥の狭い路地に歩を進めた。狭い土地に建物が密集しており、斜面に家が張り付いている様は圧倒される。朝から何も食していなかったので、まずスーパーで水を購入し(1.3ユーロ)、次にバル(Bar Della Valle)に入り席に座り、risotto alla pescatore(魚介類のリゾット 6.5ユーロ)を注文した。出てきたリゾットをすばやく食した。テラス席から見る街並みを眺めながらしばらく休憩し、バルを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バルから再びドゥオーモ方面に戻ることにした、途中のピザ店で手ごろな大きさのマルゲリータ(2ユーロ)を購入しさらに空腹を満たし、ドゥオーモにたどり着き、階段を昇り見学をした。ドゥオーモとその前の階段は、写真でもよく紹介されており、自分自身がその場に立っていることは感慨深いものがあった。ドゥオーモをバックに記念撮影をして、15:40頃にアマルフィを後にした。

 アマルフィからはSS163をサレルノ方面に戻り、MaioriからSP2aを北上した。このルートはナポリ方面へのショートカットルートであった。途中の峠からはベスヴィオ山を望むことが出来た。峠からは山道を下り、AngriからA3に乗り、18:00前にナポリ港に到着した。(高速代 28.7km 2ユーロ)

 港の構内に入り、警備員の人にカリアリ行きのチケットオフィスを訪ねると、パレルモ行きとはまた別のところを指示された。オフィスに到着し、早速チケットを購入した。(大人1名(4人部屋の寝台)+バイク(650cc)+税=123.08ユーロ) 今回乗船するフェリーはTirrenia社のものであった。 

 チケットも購入したので、少しだけナポリ市街を見物することにした。ドゥオーモ通りからニコラ・アモーレ広場Piazza Nicola Amore周辺を徘徊した。しかしながら雨が激しくなってきたので、港に戻ることにした。港に戻り、チケットオフィスのあるターミナル内を徘徊した。時間になったのでバイクに戻り、フェリーに乗り込んだ。

フロントで鍵をもらい、部屋に入りシャワーを浴び一息入れた。19:15の出港前になっても他の客は乗り込んでこなかったので、またしてもシングルユースになった。これで洗濯も心置きなく出来るようになった。

 

 休憩して落ち着いたので、レストランに行き夕食を食すことにした。羊肉のソテー+サラダ+パン2個+水(8+4+0.4*2+1.5+0.6(税)=14.9ユーロ)をビュッフェ形式で選び、レジで代金を支払った。席に座り料理を食した。船旅での食事は旅情を盛り上げるものだ。久しぶりの肉料理だったのでおいしく食した。

 

 

 

 食後は船内を徘徊した。今回乗船したフェリー(Toscana)は、ナポリ〜パレルモ間のフェリーに比べ、船内はこじんまりとしており、内装も少し古びていた。それでもレストランやバルなどもあり、私にしては特に不満は無かった。デッキに出ると、夕日は沈んでいたがまだ完全に暗くなっていなかった。海の向こうに見えるイタリア本土の街明かりなどを眺め、空が完全に暗くなったので船内に戻った。この日は歩き疲れたので23:00頃には就寝した。

 【走行距離:203.0km】  

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